アジア系カナダ人家庭で快適なホームステイ
MIHO -さんの体験談
- 夕食後のおしゃべりタイムで英語も生活も楽しさ倍増
- 「本当に英語がまったくダメで、自分の名前を言うのがやっとでした」
バンクーバーに着いた当初のことを美穂さんはこう語る。ホームステイ先のホストマザー、カメリータ・ゲローナさんとその娘、マリテスさんはフィリピン系カナダ人。カメリータさんはベビーシッター、マリテスさんはナーシング・アシスタントの仕事を持つ。最初、英語がほとんど分からない状態の美穂さんにマリテスさんは、「自分の家だと思って生活してね。お腹がすいたら冷蔵庫をあけて、食べたいものを食べてね」と言ってくれたそう。はじめは、多少の遠慮もあったが、すぐにホームステイ生活に慣れていった。その一番の理由は、気さくでおしゃべり好きなカメリータさんとマリテスさんのおかげと言えそうだ。
「私たちは永遠におしゃべりを続けていられるのよ」とマリテスさんが笑いながら言うように、夕食から夜9時過ぎまで、尽きない会話であっという間に時間が過ぎてしまう。「最近、文章を作って話せるようになってきて、しゃべるのがおもしろくなってきました。マリテスがナーシング・アシスタントをしていることもあって、パーティをすると、そういう関係の人が家に遊びに来るんです。私も看護士をしていたので、いろいろ話すんですが、やはり専門用語が出てくると、もう分からなくなってしまいます。でも、刺激にはなりますね」
- ボランティアを通して自分が変わった!
- 英語や生活に慣れてくると、かねてからやってみたかったボランティア活動をスタート。「もともと子供が大好きなんです。それで、子供相手のボランティアを始めました」と美穂さん。カナダでは、ボランティア活動はとっても一般的で、その種類もさまざま。インターネットで情報を収集しているうちに、まず日本語学校で5歳くらいの子供相手に、勉強や遊びをする人のアシスタントをするボランティアを見つけた。そこで経験を積んだ後、週3日、キツラノのハドソン小学校に通うようになった。ここでは、子供たちのおやつを準備したり、一緒に遊んだりする。さらに、週1回、老人ホームでのボランティアにも通っているという。「老人ホームのボランティアは、ホストファミリーがみつけてくれたんです」。昨年11月くらいから続けているが、お年寄りの話し相手になったり、エレベーターのオペレーターをやったりというのが主な内容。
ボランティアをしたいと思ったとき、自分がやりたいと思うようなものはなかなか見つからなくて。たとえ見つかっても、英語力の問題で、あきらめるしかないかな、と思っていたときにマリテスに相談したんです」
すると、マリテスさんは、以前の勤務先にコンタクトをとるなど、あちこちに聞いてくれ、ついに面接のセッティングまでしてくれた。この面接の結果、ボランティアに採用が決まったそう。
「ボランティアを通して、自分の積極的になったと思いますね。子供たちは私に興味を持ってくれて、あれこれ質問してくるんですよ。ああ、自分もこんなふうに積極的にならなくちゃ、と思いますね。
当初1ヶ月のステイのつもりが、延長、延長で9ヶ月目に突入。「別の生活スタイルも体験してみたいので、今、引越しをしてシェアをすることを考えています。まだまだ日本には帰りたくないですね」
- 最後に
- 英語を活かして、看護師として働きたいと、新たな意欲もわいてきた美穂さん。ゆくゆくは、英語をさらに勉強し、現地での資格取得も新たなゴールとして考えているとか。
時間があるときは、イングリッシュ・ベイでピープルウォッチングや美しい夕日を楽しみながら散歩し、いろいろなことを考えるという美穂さんは、日本で得られなかった本当の自分と向き合う時間を存分に楽しんでいる。