自分自身が納得できる”何か”を見つけたい
YOKO -さんの体験談
- 人の温かさに魅了されて
- 専門学校を卒業後、地元の群馬県で会社員勤めをしていたYOKOさん。
「25歳を過ぎ、今までの自分を振り返った時に、胸を張ってやり遂げたと言える『何か』を見つけたいと思ったんです」
そんな山田さんが始めようと思い立ったのが、韓国語だった。韓国には、友人と旅行で行ったことがある。道に迷い困っていると、言葉がまったく通じないながらも身振り手振りで道案内をしてくれた通りすがりのおばさんが印象的だった。
「人々の温かさにすっかり魅了されてしまって」。折りしも日本では映画『猟奇的な彼女』が大ヒットしていた時期。「韓国語、習ってみよう!」――そう思い始めるまでに、時間はかからなかった。
- 毎日が楽しくて仕方ない留学生活
- 早速、地元の市町村で開催していた韓国語講座に通い始めた山田さん。しかし思ったより進度が遅く、物足りなさを感じてしまう。
「もっともっと韓国語を話したい」との思いが募り、ついにワーキングホリデー制度を使って留学しようと決心した。
「両親も最初は驚いていたようです。末っ子で甘えん坊だった私がまさか一人で留学を決意するとは思わなかったみたいで。でも、もう心は決まっていました。行かずに悩むより、やるだけやってみようという気持ちの方が強かったから」
そしてついに今年3月、待ちに待った留学生活が始まった。最初の頃こそホームシックにかかったが、今は毎日が楽しくて仕方がない。
「今通っている延世大学付属の語学堂はどうしても日本人が多いので、大学内のグローバルラウンジへ頻繁に通って韓国人の大学生とエクスチェンジ(互いに日本語と韓国語を教え合うこと)をしています。先日は初めて1週間の短期アルバイトも体験しました。できるだけいろんな場所で韓国人の友達を作ることを心がけています」
- 将来は韓国に係わる仕事がしたい
- 初めての韓国旅行で人々の温かさに感激したというYOKOさん。留学生活の中でもそんな温かさにまた出会い、勇気付けられているようだ。
「留学当初はホームシックにかかり、毎日下宿先の部屋で泣いていたんです。その泣き声が隣の部屋に漏れていたみたいで。それから隣の方がケーキや果物を持ってきてくれたり、韓国語を教えてくれたりするようになりました」
また、美容室ではコーヒーや果物をたくさん出されて驚いたそうだ。
「韓国語に不慣れな私に、『大丈夫?』と何度も声をかけてくれて。とにかくどこも日本では考えられないくらい、アットホームなんです」
銀行でお金の引き出し方が分からず、困ったこともあったという。生活費を下ろせず、「このままではご飯を食べるお金もない」と係の男性に訴えると「かわいそうだと思ったのか、両手いっぱいの飴玉をくれたんです(笑)」
山田さんは、将来、韓国に関わる仕事がしたいと考えている。
「せっかく留学しても、何にも目標がなければ意味がないと思うんです。とにかくこれからも一生懸命勉強して、自分自身が納得できる“何か”を見つけたいと思います」
出典:SPACE ALC掲載